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キャラクターに陰影を追加することで、単体では随分とリアリティが増してきていますが、いまひとつ宙に浮いたような感じが否めません。というより、実際キャンパスに背景を描いていないのだから当然といえば当然なんですが、その他に、「キャラクターに影が無い」ということもその辺の煮え切らなさに一役買っているように思います。
影は、適当にちゃっちゃか描いてしまっても結構サマになるもので、まぁ、キャラクタ本体に比べれば当然、ボケてますし色も無いですから、当然といえば当然かもしれません。
ただ、この影、綺麗に描こうと思うと、実はキャラクタを描いたときと同様なくらいに大変な作業になることもしばしばで、それでも画力があってバッチシ描ければ問題ないのですが、私なんぞはとてもとても・・・
というわけで、画力を必要とせずに影を作成する効果的な方法を、かなり反則技とは思いながらも説明していきたいなと思います。
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さて、実際に影を描く前に、平面の状態をしっかりと把握しておく必要があります。ということで、新規レイヤーとして「グリッドライン」を作成し、ラインツール「 」を用いて一定間隔でグリッドを作成します。
正確な縦横の線を描画するために、Shiftキーを押しながらマウスで描画するようにします。 ちなみに、1本作成した後、バンバンとレイヤーを複製(詳細)して作成した後、結合しています。
補足:Photoshop4には等間隔に線を描く機能は無いので、目測で描いていくことになります。 今回の場合はグリッドの間隔よりむしろ、正確に個々のグリッドの間隔が取られているかということが重要ですから、2本目は適当な場所にラインを描いてから結合して1つにして、あとはそのレイヤーを複製して、ラインとラインを重ね合わせるようにして描いています。 (2本のラインを複製したのですから4本の線が作成されるわけですが、そのうち2本を重ね合わせるわけですから、3本になりますね。) あとはそれを再び結合して1つのレイヤーにして、再び複製してラインとラインを重ね合わせた形で結合(5本になる)して、さらにそれを複製して・・・という、なんとも面倒くさい方法でグリッドを作成しています。 正確なグリッドをメモリ表示する機能はあるんですが、ピクセル情報じゃないから変形できないんですよね・・・不便なものです。
訂正:というか、よく考えたらスタンプツールで複写していけば良いんですよね(^^; なにやってたんだろう。
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作業しやすいように、最初は最上階のレイヤーに作成しています。
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「グリッドライン」レイヤーを最下部に移動させ、平行線(詳細)と垂直線(詳細)を元にして、画像の形状を変更(詳細)します。
まだ何も描いていない状態なのですが、これだけでも地面に脚がついているような感じになるから、面白いですね。
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位置変更をさせた「グリッドライン」レイヤーの位置は左図のようになります。 「背景」レイヤーの上ですから、最下部ですね。
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作業がしやすいように、「グリッドライン」レイヤーの不透明度を調整(詳細)した後、最初に規定した光の入射位置(詳細)レイヤーを表示させておきます。 そうしないと、結構私、いいかげんに描いてしまう癖がありますので(笑)
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光の入射をある程度考えながら、ラインツール「 」を用いて簡単な位置を決めていきます。 「大体脚がこの辺かな?」とか「手はこんな感じかな?」と思いながら、作業を進めていっていますね。 これは実際に用いるわけではなく、あくまでアタリですから、適当にやっちゃってます。
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規定したラインツール「 」を基にして、エアブラシツール「 」を用いて肉付けをしていきます。 これでもなんだか影になっているようにも見えますが、アナログタッチを売りにしているイラストならいざしらず、この絵にこの影は合いませんので、あくまで位置の概要をチェックしているものと考えてください。
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さて、この状態から、画像を複製して同じ物をもう一枚作成する作業を行います。 [ 複製 ]オプションは、今作成しているイラストとまったく同一の構成の複製画像を作成する機能で、選択すると上図のようなウィンドウが表示されます。 基本的に名前は何でも良いので適当に決めて[ OK ]をクリックします。
補足:この辺、Photoshopはなかなか高性能で、画像を複製しても単純にメモリを2倍消費することは無いのですが、しかしそれでもかなりのメモリを消費することに違いはありません。 とにかくスワップすると悲しいくらいに処理能力が落ちますから、作業はちゃっちゃか進めて、不要になったら複製したレイヤーは破棄してしまうと良いですね。
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複製した画像の、レイヤーを結合します。 大きく分けて、体、メカ、銃の3つに分類し、それぞれをレイヤーのリンク(詳細)し、結合(詳細)しておきます。 ここで注意しておきたいことは、「背景」レイヤーはそのまま残しておくということです。 背景レイヤーは基本的に「白で塗りつぶされた」状態になっていますので、これを結合すると、キャラクタの描いていない部分が白という色で描かれることになってしまいます。
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結合したメカのレイヤーから、前脚の手前側を多角形選択ツールで選択します。
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コピーした画像を、オリジナルの画像にペーストして、透明部分の保護(詳細)をした後、塗りつぶし(詳細)を適応します。 影の色で塗りつぶしたら、最初に規定していた下書きの影を参考にして、画像の形状を変更(詳細)して、影の形状に合わせます。
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前脚の奥も同様にして作成します。 手前と奥で分けたのは、影が斜め後ろに向かって伸びている関係上、手前と奥の足の影の表現方法に違いが出るからです。 単純に考えて、手前の脚は陰だと若干長く見えますし。 このへんは厳密に描くというより、どれだけ「見せられる」かが重要に成ると思います。
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後ろ足が完了した状態です。胴体の場合は幸いにも隠れて見えませんから、そこそこ見える「と思う」部分をブラシツール「 」で追加してあります。
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体の部分も同様にして作成していきます。 だいたいこうやって貼り付けていくと随所に無理がきて隙間だらけに成りますので(笑)、その辺は臨機応変にブラシツール「 」を用いて描画していきます。
銃を構えている左手は、角度の問題からそのまま使えないので、間接ごとに分けて貼り付けていくか、ブラシツールで描いていくかということになりますね。私は前者でしたが。
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全体の影が完了した状態です
いやぁ、描いて暫くたってから気付いたんですが、この銃の影の向き、全っ然違いますね。 これは何とかしなくては!とか思ったんですが、なんとも講座になってますから(^^; まぁ、気にしないでくださいね。
キャプチャした画像は Adobe Photoshop4.01 のものです
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