No.13 床の描画と最終工程
01 床を描画する
 

 いよいよ最終工程ということで、あとは背景と陰影と光の反射をまとめて、ここでこの絵は完成ということになりそうです。 というか、ここまで読み進んできている方は果たしているのでしょうかね(笑)

 まず背景ですが、キャラクタが近未来の設定ですから、ぱっと見、近未来っぽく見える廊下のようなものを作成することにします。

 自然の木々を描くのはそれだけでかなり時間も労力もやる気も必要ですが、こと無機質な廊下のようなものになると事は簡単で、基本的に同じ紋様の連続ですから、パソコンの得意分野ですし、労力もかかりませんし、やる気もまぁ、そこそこでできてしまうという大きな利点があります。
 ・・・というわけでして(笑)その繰り返しパターンの模様をパスで作成したのが上図になります。

 描いたパスの横幅を若干追加して、三角にかけている部分をブラシツール「」とラインツール「」で補完した状態が上図です。
 補足:これくらいの簡単なパターンであれば、わざわざパスを用いなくても描画できますね。 選択範囲で矩形を作成てから、[ 編集 ]メニューの[ 境界線を描く ]で選択範囲の境界線を描いた後、ラインツールで斜め線を描いて、中を塗りつぶしというののほうが楽かもしれません。

 あとはひたすら複製。レイヤーの複製(詳細を繰り返して行い、それぞれをきっちり各レイヤーと連続するように位置を調整した後、レイヤーをリンク(詳細して結合(詳細します。

 それを、あらかじめ作成した床の縦横のベース「グリッドライン」レイヤー(詳細の情報を元にして、形状を変更(詳細します。

 形状を変更した状態で、こんどは再びレイヤーの複製(詳細を行い、床の基礎を完成させます。

 さて、これまで作成した床の紋様とは別に、新規レイヤーを作成し、透明から灰色へのグラデーション「」を作成します(詳細
 補足:背景が白ですから、グラデーションは白から灰色になるわけですね。 実際、背景カラーを変えると絵全体のカラーリングを変えることができますので、私の場合は「透明から描画色」というグラデーションで描画する場合が殆どですね。


 作成したグラデーションですが、この状態だとどうも今ひとつリアリティというか、質感に欠けるので、ここもまたフィルターのお世話になって(笑)このへんを補完してしまうことにします。
 左下から光が入ってきていることを強調させるために[ 照明効果 ]というフィルターを用います。
 [ フィルター ]メニューから[ 描画 ]をポイントし、[ 照明効果 ]を選択すると、下図のようなウィンドウが表示されます。

 これが照明効果の初期設定画面です。 なんだかかなり複雑なパラメータがありますが、いや実際複雑ではあるのですが、基本的には左側のプレビューウィンドウにリアルタイムに反映されますから、いろいろ弄くって自分の好みに合った照明を作成すれば問題ないと思います。
 今回は、キャラクターが青系統ということもありますし、若干無機質なイメージを強調させたいので、照明効果には青系を用います。
 尚この照明効果、他のフィルターと同様、アクティブになっているレイヤーにしか動作しません。 今回は「床ベース」というレイヤーを操作しますので、当然このレイヤーをアクティブにしておく必要があることをお忘れなく。

 今回適応する[ 照明効果 ]の設定です。 左下からかなり強めの光を入れていますが、所詮「透明から描画色へ」のグラデーションですから、それほど効果は適応されないと思ってよいです。 というかまぁ、この効果は自分の目でチェックして試していくしかないですから、何度も設定をチェックしては実行して、気に入るまで繰り返すというのが私のいつもの手法になります。
 今回は数回チェックして、この上記のような設定に落ち着きました。

 照明効果を適応した画面が上図になります。 なんだか凄く質感が出たと思いません?

 廊下を廊下「らしく」見せるため、パネルの何枚かを色変更していきます。 最初に作成した床の紋様をアクティブにして、そこに自動選択ツール「」で範囲を作成(詳細し、グラデーションツール「」で透明から白へのグラデーションを作成(詳細しています。
 補足:床の紋様ですが、レイヤーを「乗算」設定にして、「不透明度を調整」しています。 床のグラデーションのレイヤーと結合していないので、紋様は照明効果の影響は受けていないのでお忘れなく。 別に結合してから照明効果を適応しても問題は無かったんですが、そうすると手前のグリッドが白で描かれて消えてしまいますからね。

 同様に、濃い色のパーツもグラデーションツール「」で作成します。
 補足:多角形選択ツールで選択範囲を紋様の形状に作成してグラデーションを適応しています。 もしくは紋様レイヤーをアクティブにして、自動選択ツールで塗る部分を選んだ後、選択範囲の拡張で2ピクセルくらい大きくして、グラデーションを適応しても同じことができますね。 尚、レイヤーは別で作成していますので念のため。

 奥行き感を出すため、紋様の上下を筆圧感知入力で透明度を指定している消しゴムツール「」で削除していきます。

 パネルそのものに質感をさらに出すため、紋様で区切られた各パネルをエアブラシツール「」で作成しています。

 なんかこれだけだとちょっと物足りないので、文字かなんかを追加してみることにしてみましょうか。 文字ツール「」で適当に数字を取り出して(どこぞの雑誌のバーコードの数字だったり)それを入力して画面上に貼り付けた状態が上図になります。

 それを、床の紋様の角度に合わせて画像の変形(詳細を施し、さらに覆い焼きツール「」ツールで、床そのものの陰影を強調させておきます。

 この時点での全身像です。 おお、なんとなく、床の上にたっているように見えません?








キャプチャした画像は Adobe Photoshop4.01 のものです

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