No.08 陰影の詳細を描く
02 シャフト周りと後脚部周りの詳細
 
 1:シャフトと本体の接合部を描く



 前脚と後ろ足の接合部はシャフトになってるわけですが、この部分は前ページのように描くときに追加するのではなく、あらかじめ書いてある部分を修正するという形になります。これは、シャフト接合している部分が他のパーツに比べると肉厚で、ブラシツール「」で直接描いていくと妙にフリーハンド感が強調されてしまう(ようは手先が不器用なだけなんですが)ので、ここではあらかじ描いてしまっているわけです。
 というわけで実際に描画を行いますが毎度のように最初に、基底色を変更していますので念のため。






 このキャラはパーツ構成が、濃紺色のベースのシャーシの上に、淡い青色のパーツがはめ込まれているような形状になっていますから、その辺を描画してみるとなかなかリアルになるのではないかなと勝手に思っています。
 このパーツ構成の場合、個々のパーツの色実がまったく異なりますから蹄を描いたとき(詳細のように乗算をするわけには行きません、よって、淡色部のパーツにかんしては通常の塗り重ねで作業を行います。
 まず、基底色の濃紺色の部分をエアブラシツール「」と覆い焼きツール「」で陰影を付けておきます。 次にグループ化された「装飾」レイヤー(詳細に、淡色部の陰影を追加していきます。


 
図1:接合部の完成状態

 一連の作業を二つの胴体の接合部に施した状態が、「図1」になります。



 2:胴体と尾の接合部を描く


 胴体と尾の接合部の部分の描画は、基本的には消しゴムツール「」で詳細の形状を決定した後、エアブラシツール「」と覆い焼きツール「」で陰影を付けて行く作業になります。個々のパーツの間に若干の隙間がありますので、その辺が表現できればと思っています。 もともと黒系のカラーは陰影がつけやすいので比較的簡単でした。
 黒系のパーツの場合、エアブラシで彩色をしてもたいして濃度は変わらないので、むしろ覆い焼きツールを多用して光の反射なんかを協調して描くとなかなか綺麗になるのではないでしょうか。
 尚、淡色の部分も、後ろ足と胴体の奥になりますから、その辺には若干強調してエアブラシを走らせて濃淡を多めに付けています。




 3:接合部の立体部分を強調

 形状がケンタウロスですから、下半身は馬がモチーフになっています。したがって、後ろ足は前脚より脚力が強い・・・と思うので形状もそれ相応の肉厚になっていると仮定しています。
 というわけでして、実際に肉厚感(笑)をかもし出したのが下図になります。



 描き方は今までどおりですね。




 4:接合部分を完成させる

 
接合部分をパスで描画

 どんなメカでもそうだと思うのですが、実パーツとの間には稼動部用の隙間があるものです。この場合も後ろ足と胴体との接合部は密着しているわけではなくそこには若干の隙間を設けてありますので、その辺をイラストで表現していきます。
 基本的にはレイヤーを作成してそこに描画していくわけですが、ラインを描画するのは胴体側ではなく脚側にしますので、レイヤーの配置は胴体を描いているレイヤーの下で且、脚を描いているレイヤーの上に作成します。この場合だと「濃色部 中」「淡色部 中」レイヤーが胴体を描いていますから、このレイヤーの下で「黒色部 奥」「濃色部 奥」「淡色部 奥」の脚を描いているレイヤーの上の位置(「上図 右」参照)へ配置を行います。こうすることで少なくとも彩色をしても胴体側に影響が及ぼされることはなくなります。
 ラインの描画にはパス機能を用います。 新規作成したパスでラインを描画し、「パスの境界線を描く(詳細」機能で実際にピクセルに変換します。


 ピクセルに変換した後、「透明部分の保護(詳細」を行い、エアブラシツール「」と覆い焼きツール「」を用いて描画していきます。
 パーツの接合部分には中心線は必要ありませんのでついでにこの辺は消しゴムツール「」で削ってしまっています(無論、透明部分の保護をカットしてから消していますよ)
 接合部は後に装飾を施していくわけですが、とりあえずのところこの部分は金属光沢をかもし出したいので一応、左図のような陰影を施してみます。



 パーツの接合部にあるエッジを際立たせるために、エアブラシツール「」によって陰影を強調しています。 脚のもののパーツの厚みは、前ページの前脚の接合部(詳細と同じですが、ユニットの接合部はそれよりも厚いため、パーツが回り込んだような形状になっているわけです。 下部の回り込みなんかでその辺がイメージできると良いのですけどね。



 さて、特に関係ないですが、唐突に中心線の入れ忘れを発見したので(笑)、ここで追加しておきます。 描画の方法は今までどおり、パスで描いて輪郭線を描いています。







全身像

 この時点での全身像です。 後脚、特に胴体との接続部近辺がリアル(見えると思う)に見えません?


キャプチャした画像は Adobe Photoshop4.01 のものです

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