No.07 陰影の基底部を作成する
04 蹄を描く
 

 蹄の描画手順も今までとまったく同じです。 ただ、蹄パーツの中で地面に接している部分(靴底ですね)は別パーツで構成されているという設定ですのでその辺を再現してみます。
 基本的にエッジは蹄本体と同じ角度ですから光の反射は同じ角度になります。ばらばらに描くとこの辺を再現するのは面倒ですので、下記のような手順で簡単に済ませてしまっています。

 
図1:蹄を基底色で塗りなおす(塗りつぶしを適応)

 まず、蹄の基底色を塗り直しします。 最初に蹄のレイヤーを作成したときはあくまで色分けのための仮のものでしたので。


図2:「」と「」で陰影をつける

 基底色を用いてエアブラシツール「」や覆い焼きツール「」を用いて彩色を行ったのが、「図2」の状態です。
 ここまでは今までどおりの作業ですね。

 
図3:装飾用のレイヤーを作成する

 さて、ページの冒頭で示しているとおり、蹄のうち、地面に接している部分は別パーツで表現しますので、レイヤーを新規で作成します。
 レイヤーの名前は「リング」にしておきましょうか。
 新規に作成したレイヤーは、他のレイヤーと関連性をもたないまったく独立したレイヤーになります。 今回は蹄のパーツを描きますから基底部からはみ出ることはありませんので、レイヤーをグループ化することにします。  


図4:レイヤーオプションの指定

 レイヤーのグループ化は、レイヤーのオプション機能として備わっているものです。 レイヤーのオプションを表示するには、表示させたいレイヤーの上でマウスを右クリックすることで行えます。 右クリックすると「図3」右の図のようなメニューが表示されますから、そのなかから[レイヤーオプション]を選択します。 選択して表示させたレイヤーオプションの画面が「図4」になります。
 ここで、下のレイヤーとグループ化というチェックボックスをクリックした後、[ OK ]をクリックしてください。


図5:グループ化されたレイヤー

 グループ化をすると、「図5」のようにグループ元のレイヤー(この場合「蹄」レイヤー)から一段下がった位置に指定され、視覚的にも分かりやすくなってます。

 
 
図6:グループ化と通常の状態での塗りの変化

 「図6」では補足として、レイヤーがグループ化されている場合とそうでない場合を分かりやすく説明してみました。決して実際にこんなラインを描くわけでは成りませんので念のため。
 「図6」左はグループ化されている状態、右は通常の状態です。 赤で落書きしているレイヤーは、右も左もまったく同一のものですが、レイヤーをグループ化することによって、グループ元の透明部分をグループに属しているレイヤーは表示しなくなります。 ただそうはいっても、グループ化されているレイヤーの情報が蹄の形で切り取られているわけではなく、見えていないだけで実際には存在し続けています ですから、グループ化の設定を解除することによっていつでも右の状態になりますし、逆にいつでもグループ化をすることができるということになります。
 ただここで注意してもらいたいのは、見えていないが実際にはデータとして存在しているというところです。 まぁそれほど気にする必要は無いかもしれませんが、見えない部分を描いているということはそれだけ無駄にメモリを消費していることになりますから、塗りが確定した場合などはレイヤーを結合しておくと良いでしょう。


図7:リングをとりあえず分かりやすい色で彩色

 グループ化したレイヤー「リング」に実際に描画をした状態です。 蹄の範囲外の部分はグループ化されている限り保護されて色がはみ出ることはありませんので、蹄との接している部分にのみ注意をして描いていけばよいでしょう。
 ここでは通常の塗りですので、ブラシツール「」を用います。 筆圧感知入力は必要ありません。


図8:レイヤーに透明部分の保護を適応

 実際に塗った部分の色変更をするために、[透明部分の保護]を設定します。 こうすることで、赤で描かれた蹄のりん不の部分以外に筆を走らせても、そこに絵が描かれることはなくなります。


図9:最初で作成した基底色で塗りつぶしを行う

 上にある通り、透明部分が保護されていますから、塗りつぶし作業(詳細を行えば、赤で描かれたリングの部分の色を自在に変更できます。
 ページ冒頭で塗った基底色で塗りつぶしを行ったのが「図9」の状態です。


図10:レイヤーの表示の仕方を変更する

 ただ単純に塗りつぶしをしただけなので、「図9」の状態ではせっかく作成した陰影まで塗りつぶされてしまっています。その辺を解消するために、「図10」にあるとおり、レイヤーの表示の仕方の変更を行います。 また、不透明度を調整することで、乗算されるレイヤーの表示濃度を規定できます。


図11:適応された状態

 レイヤーの描画方法を「乗算」に指定すると、下のレイヤーの色にプラスして画像が表示されます。


図12:全身像
ここまでのオリジナルサイズ画像(LZH圧縮)








キャプチャした画像は Adobe Photoshop4.01 のものです

ページの最上段へ移動します