No.04 パスの概念を覚える
03 曲線をパスで描く(パスを描く基礎+α)
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1:パスで曲線を描画するには
前ページで作成した直線を描いたパスは、位置ベクトルとしてのパス情報のみを記録したものでしたが、そこには実は方向0距離0の方向ベクトル情報がちゃんと含まれています。 実質的には直線パスは、曲線パスに内包されているということですね。
さて、Photoshopのパス描画性能が他社のそれに順ずる機能と比べて優れている点はどこかというと、この曲線パスをマウスでポイントする場合に、マウスのクリック、ドラッグアンドドロップという、1ストローク操作で完了できるその操作性のよさが上げられます。 いまでこそ他社製のパス(に準ずるラインを描画する機能)にもこれと同様の操作形態が実現されていますが、やはりそこは元祖、年季が違います(笑)
図1:位置ベクトル情報を持ったアンカーポイントの描画
マウスの1ストローク操作でアンカーポイントを作成できるのは、前ページの直線を描いた際と同じです。 作業を進めていくと、直線のパスと曲線のパスは入り混じって使うことにもなりますから、操作系が直感的なのは非常に喜ばしいことです。
尚、マウスストロークで打ったアンカーポインとから出る方向ベクトル情報ですが、これは片方のベクトルを作成すると対称に逆方向にも自動で作成されます。
図2:標準状態でのアンカーポイントの情報
アンカーポイントの位置ベクトル情報を個別に変更するには、「Ctrlキー」
(MAC = Command+Option)
を押したままでマウスでベクトル情報の点をドラッグアンドドロップすることで可能になります。
図3:位置ベクトル情報を変更する
「Ctrlキー」
(MAC = Command+Option)
で位置ベクトルのポイントをドラッグアンドドロップして移動させると、図3の操作のほか、アンカーポイントそのものの入射角を変更することも可能になります。
図4:位置ベクトル情報を変更する
これらの操作を利用すれば、他の機能は前ページの直線パスと操作は変わりません。
図5:位置ベクトル情報を変更する
2:入射角を個別に操作する
(中級編)
これはあまり使わない機能ですが、各アンカーポイントからでる二本の位置ベクトル情報の、アンカーポイントに対する入射角も個別に操作することが可能です。
切り替えには 方向点切り替えツール(
)を用います。ツールのパスの機能を
から
へ切り替え
(
詳細
)
てください。
図6:入射角変更
入射角の切り替えは、
ツールで、方向ベクトル情報の点をドラッグアンドドロップすることで行えます。
このツールを用いてアンカーポイントの方向ベクトル情報の角度を個別に変更すると、パスのラインはそのアンカーポイントから、
変更した方向ベクトル情報分の角度だけエッジが発生します
。これは、前々ページで説明したパスの原理
(
詳細
)
逆で、中継点であるアンカーポイントから派生する位置ベクトル情報の角度が変わって、相互の情報ベクトル情報の線を直線で結べなくなっているということからも分かると思います。 まぁ、理屈は抜きにして実際に操作してみたほうが分かるとは思いますが。
3:アンカーポイントの位置ベクトル情報そのものを操作する
ツール
(切り替え方は
こちら
)
は、「2」で説明した以外に、アンカーポイントの位置ベクトル情報そのものを操作することも可能です。 ようは、曲線を描くパス
(2本の方向ベクトル情報を持ったアンカーポイント)
から、直線を描くパス
(前ページで説明した位置ベクトル情報を持たないパス)
へ相互変換することが可能なわけです。
図7:アンカーポイントを変換
いままで位置ベクトル情報をもったアンカーポイントをクリックすれば位置情報は消去され、直線を描いたパスのアンカーポイントをクリックする
(位置ベクトル情報の作成は
このページの最初
で説明しています)
と、位置ベクトル情報が作成されます。
尚、位置ベクトル情報をもつアンカーポイントから位置ベクトルを消去すると、
いままであった情報は破棄され、再び位置ベクトル情報を持つアンカーポイントに変換してもデータは復活しません
ので、注意してください。
これで、直線、曲線を描くそれぞれのパスの説明は終わりです。これらの機能を使えば、自在に取っていくことが可能になります。 ようは馴れですが、ちょっとしたコツもありますので、次のページでそのあたりを少し説明します。
キャプチャした画像は Adobe Photoshop4.01 のものです
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