No.05 パスによるパーツの描画
01 描画手順
 
 1:パスの塗りに関して
 私のメカ関連のイラストは、その大半の部分をパスによって描いています。パスの詳細な描画に関しては「No.04」の章へ受け渡すとして、ここではパスは描画手順として淡々と説明していきたいと思います。

 そもそも、私のパスの描画手順は効率的ではないことを最初に書いておかなくてはなりません。 これは私のメカパーツの塗り手順とパスのラインそのものに由来するものですが、その辺りを少し言い訳がましく説明させてもらいます。



 2:どのようにして塗るか
 先ず、パスを用いたイラストを描く方の殆どが、パスをオープンパスではなくクローズパス(詳細を用います。 ですからオープンパスを用いた場合に行える「パスの塗りつぶし」を行うと、図1のようになってしまいます。


図1:オープンパスによる塗りつぶし

 これは、オープンパスに塗りつぶしを適応した場合、 オープンしている部分(線分A−B、C−D)を直線で結んだ仮想的なクローズパスを作成し、その中を塗りつぶしてしまうからです。 しかも仮想クローズパスA−BとC−Dとの画像上の交面は塗りつぶしを行わないため、中がくりぬかれたような形状になってしまいます。
 そもそも私のパスの描画は、メカラインの濃い部分、薄い部分のラインにもパスを用いていますから、これはもうどうしようもない問題です。
 ですから私のパーツの塗り方は、下記のような状態になります。


パスを作成します。 この図では周りをクローズパスで描き、その中にオープンパスで仕切りを作成した単純なものですが、実際にはかなり複雑なものになります。 パスの作図は「No.04」章を参照してください。



 パスのラインは「サブパスの境界線を描く」のオプションを用いて、パスのラインに沿ってブラシツールで線を描きます。



 先ほど作成したパスを、自動選択ツールを用いて中部を選択範囲として認識させます。



 選択範囲は輪郭線との隙間を埋めるため、[選択範囲]タグの[選択範囲を変更]をポイントし、[拡張]を選択、全体的な選択範囲を2ピクセル分外側へ拡張します。



 レイヤーを各選択範囲のユニットに分けて描画します。この場合、レイヤー4に青、レイヤー3に緑の塗りつぶしを適応しています。



 最初に作成したパスのラインと個別の塗りつぶしのレイヤーとを合成します。このとき、選択範囲を作成し、それぞれのレイヤーごとにラインを切り取りますが、この作業は実際の描画手順中で詳しく説明します。

 パスで区切られたこういった各パーツが完成すれば、私の作画は7割完成したと考えてよいと思っています。 あとは個別のレイヤーにて影や装飾を書き込んでいくだけで、これらの作業はどこのイラスト講座でも殆ど同じでしょうし、それほど詳しく説明はしませんが、ここまでの作業は特に詳細に説明していきたいと思います。


キャプチャした画像は Adobe Photoshop4.01 のものです

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