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本講座の趣旨等は、第一章の「閲覧にあたって」にも記載されていますが、あくまで「ツールとしての」という前置きのつくイラスト解説講座となっております。 ですから人物画の描写方法や構図のとり方といった専門的なことには触れず、ただひたすらに「この効果はどのような手法を用いているか」といった解説に徹してみました。 その為のキャラクターであるという設定でこの絵を見てもらったとき、もしこの絵の描写方法について分からないところがあったら、この講座を見てみる価値があると自負しています。
人物画という、講座仕立てであることを除いてこの作品を見てもらったとき、つまり純粋に一枚の作品としてみてもらった場合、そこかしこに初心者ならではの技術不足が見られるのは、描いた本人が一番気づいているところです。 無論そういった部分に対するアドバイスなど頂けたら、作家として非常に喜ばしいことではあります。 ことではありますが、それは講座の趣旨とは反していると言わざるを得ません。 ですから、この先講座を閲覧してくださる場合は、基本的に「画力」「構成力」「デザイン能力」といった部分は一切排除して閲覧してください。 また、講座で使用する「パスや陰影の着け方」といった観点で絵を見たときに最も説明しやすいキャラクターを選んでいます。こういった奇怪なキャラクター絵は、観るものの好き嫌いが分かれるものであると思います。 願わくばそういった部分も排除して(というより、我慢して)閲覧してくださると、助かります。
さて、上記の作品を見てもらえると分かりますが、基本的な構成は、「パスを用いたメカニカルラインの描写」となります。 原画を見てもらえば分かりますが、完成画と大きく隔たりがあるのがお分かりいただけるでしょう。 基本的なコンセプトはここにもあり、「原画の粗を隠し、且美しい完成作品に仕上げるためのコツ」といったことにも重点を置いております。 例えば、原画のとてつもなく上手な作家さんの場合、CGとしての完成は、あくまでもその原画を補佐しているだけの存在に過ぎません。 つまり、この場合の完成形は絶対条件ではないということです。 がしかし、私の原画は基本的に、「完成形がCGである」ということが主眼の描画をしています。 ですから当然、CGとしての加工は絶対条件であるし、だから非常に原画段階ではいいかげんです。 見てもらいたいのは、原画の稚拙さより、こんな原画でもいじくりまわせば完成形はそれなりに見せられるものになるというところにあります。 ですから、イラスト初心者の方に見てもらえれば、その作品の持つ良さをもっと発揮できるだろうし、上手な方が見ていただければ、より作品の醍醐味を引き出せる物になると思っています。 こういった特異な趣旨で解説がなされている講座は私の見る限りはありませんでしたし、恐らく殆ど存在しないでしょう。 願わくば、この講座を見て、こういった趣旨を理解した上で自分の技術力向上に役立ててくれれば、作者としてこれ以上の満足はありません。
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